仏さまの慈愛を音楽でお届けします。
平田聖子の、親鸞和讃による曲集「本願力にあいぬれば」を聴いていると、心が大変穏やかになる。
怒りや悲しみ、そういったものが、いつの間にか消えているのだ。不思議でさえある。
「南無阿弥陀仏」が、どの曲も、豊かな感動を持って歌われる。これは、西洋の宗教曲作品に対峙する、純粋な日本の宗教音楽の誕生といえよう。訊けば彼女は、代々親鸞聖人を仰ぐ家庭に生まれ、念仏の中で育ったそうだ。作品は、作曲家としての散華であろう。

パンフレット
2012年6月3日名古屋しらかわホールにて開かれた「平田聖子 宗教音楽の世界 親鸞」
コンサートの演奏です。当日は、東海三県から集まった、和讃を歌う総勢200余名の方々の友情出演もあり、とても盛況でした。お楽しみください。
「南無阿弥陀仏」は温かい。仏さまの深い愛がこもっているからだ。
「南無阿弥陀仏」は、「お前を必ず助ける」という阿弥陀仏の心だ。
歎異抄で「親鸞におきては、ただ念仏して弥陀にたすけられまいらすべしと、よきひと(=法然聖人)の仰せをかぶりて信ずるほかに別の子細なきなり」とある。私もよきひと(=親鸞聖人)の仰せを受け信じて、「南無阿弥陀仏」にたくさん作曲し、何度となく歌った。心はほんとうに温かく、明るい希望と感謝の気持ちでいっぱいだ。
どうぞお聴きください。皆さまのお心にも温かさが増しますように。
(平田聖子作曲ノートより)
●CD演奏の室内楽入りアレンジ楽譜で演奏されたい場合は、お問い合わせください。